頭を抱えるほどの熱情で
難しいことを言わないでと眉をひそめる
無意味なつくりもの
また生きて、ないものねだりをする
捨ててほしいほどの痛みが過ぎ去っても
あなたが卑怯だっていっても、わたしの幸福に変わりはない
ほんとの痛みをきみは知らないから
夜だって終わりをしらないまま踊り続ける
信じることの苦しみを与え続けたまま
するどいものは罪だという
やわらかいものは最後まで苦いんだ
つまり息をするのは難しく、きみを困らせる
だって最後はあなたの勝ちで終わりたいの
きみに言わないでほしい言葉ばかり浮かんでくるんだ
ふぞろいな果実たち
空洞と呼ぶにふさわしい
竦んでしまったわたしをどうか叱らないで
吐いて捨てるほどの人生
Look ahead of you.
見えないふりをしてきたものについて

みじめなこれからだった
よくある話の、よくある不幸
嘘つきでいていいよ
願望の先にあるもの
目を瞑って見ないふりをすれば正しくあれる
痛みを上手に隠せない
答えを出すことに怯えてるんだ

続く晴の先にある明け方
誓いに苦しめられないうちに
地獄で溺れる
憶えていることの尊さをあなたは知らない
わたしが帰るころには
浴びる熱情
ありふれた優しくなれないものたち
生きてくことほど苦しいことはない
君の苦しみが尾を引くように
いくじなしって許してくれなくていい
知らないふりをして手を握る
初めからそれ以外選べないとわかっていた
きみが泣いたって、ぼくが悲しんだって
きみを照らす闇であれば、光はまぶしくかがやく
つまらない話を百回重ねて塗り固める
ときどき見透かされるきみのまぶた、くちびる、はなすじ
うつむいた君のまなざしに苦しめられる
なんど繰り返したって初めからなんにもない
だって醜いんだ
それを罠にするのは君次第
わずかながらのご馳走を
ほんの一瞬の夢であってあまりにも甘美な熱情
心を箱に詰めて、言葉に蓋をして
責め立てる林檎
その指がこの罪を消してしまわないように
地獄を思えど恋は遠く
隠し通せるわけもないわたしの心臓
思う苦しさを君が知らないように
世界のかわる瞬間をきみにみつける
あなたがこの言葉に答えたならば
筋書き通りにきみが恋をした
ましてやこれが恋の始まりだというのだから
痛みを知るべき時
鼓動だけが真実を注げている
ましてやこれが恋の始まりだというのだから
痛みを知るべき時
鼓動だけが真実を注げている
ましてやこれが恋の始まりだというのだから
痛みを知るべき時
鼓動だけが真実を注げている
捨て去って過ぎ去って
誰も思い出さないその柔らかな肌のこと
傍で生き、傍で朽ちる意味
あなたに花が似合う ただそれだけのこと
最後に一度だけの我がまま
与えられた思いが消えてしまわぬうちに
失って救えなかったそれでも世界は光る
くじく祈りを
次第にどうかしていく
その亡骸に噛り付いて嬲って
毒が息をして、君の首に手をかけた
不幸せだと決めた
明日が幸福であると知らせるその手
日々が苦しくないように
君のぬくもりが死んでも
戻るはずのない壊れたもの
味のない卵のような
振りかざした銀に映る君の眼
怯えてほしい
毎夜ごとの懺悔
君の糸を引く
ついぞ言葉にならなかった
明日、明後日、息をのんで
覚えていられないほど鮮烈に脳裏に焼き付いた
恋をしてると思うのはわたしの自由
だからわたしは美しくあれる
行きつく先は間違っていなかったはずなのに
なんにもなれない
傍で泣いてくれなくてもいい
真下に熟れる
裂いては繋ぐ
千切って丸めて飛ばしてしまおう
小賢しいまでの指先
首から上の嘘
きみの指し示す方向が正しくあればよかった
結局終わりが近い
君の煙とともにこぼれ出す悲しみが
貴方は知らないとばかり思っていた
生きて足掻いてそれでも明日が欲しい
嘘をつくその心根
心してわたしのすべてをあなたに渡すの
ましてや甘い香りなど不似合いだと
月を見るのが悪いのか
君が笑う 私は祈る
いっそ貴方と真っ暗闇に眠りつきたい
ぼくの牙はきみを泣かせたの?
その鳥がきみを浚って、ぼくが失う前に
何を足しても足りないと君が笑う
有り余る慟哭
決められた命が正しいはずもなく
なにもかもを知る全知全能の痛みが
あしたを憶えている
瞬く間に消えてなくなるはなしのこと
そういって君は手をはなした
ときおり、目を瞑る
君の手ずから救われたい
有体にいえばそれは罪だった
もしもあなたの心臓が見えなくなったとしても
あそこにいくにはまだはやい
暗闇を憶えているか
たしかにあなたの視線があった
そんな風に背負っていかなくたっていい
解き明かしたくない嘘のままでいて
きみの錘を飲み込んで
端から見ると歪であるように出来ている
何かを殺すことの意味
掃き溜めを口にする
例えばあなたの人生が幸せなものだったとしたら
それを口にすることは罪なのか
ただ一言、許すという言葉を吐き出すことができたなら
いつまでも忘れているから覚えていて
私がいえないこと、あなたが口にしないこと
そこに光があったか
意味を持たねばならないほどのことなんてこの世にはない
最後に付随する理由
それが仕掛けられた必然だったとしても
あなたを苦しめないわたしでありたい
君になくても、僕になくても
分かっているから目をそらしたはずなのに
遮るものはなにもない
足して1になれればそれでいい
あなたの手をとったのはわたしのほう
一寸先の闇から目をそらす
腐った海から生まれたわたしたち
光がなくても生きていける
あきれるほど悲しい終わりを迎えた
完璧であるための花園
痛みがないわけじゃないと知っていた
それできみが笑ってくれるなら
分け与えるための血肉
吐き気がするほどの背中のぬくもり
正しい答えを忘れて生きる
巻き戻して何度でも君の手を救う
確かな理由があったわけじゃなくただそこに貴方がいた
至極全うな愛情
戸惑う時間さえ許してくれない
あなたが眩しい
向日葵がよくにあうと言った
目の前に広がる無数のドアに、言葉に、立ちつくす
僕だけに優しいその冷たい指よ
きみのぬくもりが死んでも
笑ってくれなきゃ意味がないよ
引き延ばされただけのどうしようもない死について
きみを汚してしまえればいい
だけど僕の前では泣かないで、君の涙を拭いてしまうから
正しくあれないわたしの罪
きみの幸福を知りたい
あなたの背中にわたしはいない
どうかこの意味を覚えていて
痛みで以って僕を制して
まるで魔法のようなうそだね
最初からこんな風に笑っておけばよかった
言葉をひとつ重ねたところで世界は眩しいままだ
天国の花冠できみを飾ろう
ママのお棺のなか
きっと縋り付くところを間違えたんだね
やさしく彼に寄り添って言葉を預ける
ほんとうは君が選択を間違えたことを知っていた
誰よりもきみを信用していないぼくの言い訳
四六時中、死んでいる
赤い瞼の裏
燃えない亡霊
時折思う、その曖昧性について
きみの心が患ってしまわぬように
沸々とした言い訳
心の概念
分からないふりをした まるでそれが義務のように
いちばんやさしい殺し方を教えてください
皮膚につきささった魚
しわくちゃになりました。
最悪なまでにロマンチックな一夜
うそをつくほど利口な口なんて持ってない
世界が食べられる音がする
カレイドスコープの瞳にすむ魔物
嘘と真と相反した獣
モンスターの血はきまって緑ばかりだ
窮屈すぎるハッピーエンド
たぶんこれもぼくの幻でしかないんだろ
死人ほど誤魔化しやすいものはない
オオカミさんたら盲目なのよ
食らうのはいつだって簡単なことだよ
愛とエサを与えてください
正しいまぼろしの飼い方
ハイリターンノ―リアル
だってあなたの電波がわたしを求めている
いつか救うとしたら、もう僕のことなんて忘れているだろうね
ただしい言葉を選ぶほどに満たされていく
そうでした神様は僕でした。
電池ひとつで充電できるくらいにつまらない男でした
聞えないから電波でお願いします
はいはい ほんとはぜんぶまやかしなんでしょ
きみの夢物語ほどえげつないものはないね
愛を語るにはすこし早すぎたということか
やわらかいところをぶすりと一発
えろい奴ほどよく吠える
ロマンチックさえ望めない
それでいいのなら、どこにでもキスをしてあげる
ねえ嘘をつくのはもう最後になってしまったけれど
きっとちいさな安心に囚われてしまったんだね
これが最後の汚染
甘ったるい馨りに毒されてしまいたかった
それから僕は煌煌とした嘘をつきはじめるのです
痛々しいまつげと脈絡のないファンタジスタ
星明かりなんて言うロマンチストは暗殺しましょう
壊れるまえにと彼女はこどものように泣いた
つまらない者ですけれど
福音が笑った
俗物に塗れた瞳は嘘しかしらない唇を愛した
どうぞ、どうか、どれでも
さめざめと憂うのは青い傘の似合う女だけだ
くちびるが死んでしまう前に
きっと痛々しいだろう
なまぬるい視線でさえ僕を否定する
うえた羊がおおかみに喰らいついた
重なって縺れて落ちるところまで落ちれたら最高だね
くびきりのお姫様だよ
あなたが正しいというのなら、わたしはどうすればいいの
強欲なわたしは泣いて、それから途方に暮れる方法を探す
たとえばという言葉ばかりが視界をちらついた
空洞になったうさぎの耳
つめたい所には夢が詰まっているの
青みたいな紫に毒される
きみの背中に沿って愛を誓おう
酸性電波
さよならを言うには少し大人びた
亡羊とあおい星は死ねない
トカゲ男
耳たぶ位のやさしさ
くるしいの、なにもかも明るくて
きみと永遠に落ちてしまいたい
くろいまぼろしを食べた白い犬のはなし
遺骨とやるのも悪くない
脂ぎった指をしゃぶる
なにもかも思い通りで、それをすこし笑った
光の中で溺れていた午後九時について
泣きはらした目はどんな人間よりも愛おしく
あおくて、でも生々しかった
ヨルダのまぼろし
夜光虫のかみさまが笑う
星とうそつきカルマ
シナプスで殺して、あなたの最後をください
まぶただけが知る
くちびるが朽ちてしまうまえに
曖昧なボーダーラインはもう懲り懲りだ
鼓動はいつだってぼくをフルスピードで追い詰める
夜明け前、うそと口笛の似合うきみと
そんなもの誰が言おうと愛であることに変わりはなかったのに
ほらきみの大嫌いな化け物だ
そこでぼくはひどく陳腐な愛を誰かに捧げているのだ
おまえたちがくるっているのはせかいのせいだ
ひび割れた肌はいつまでもそこにいました
偽者ジャック
そうやって恐ろしく甘美な愛をわたしへ嗾けるのだ
卑怯な腕でわたしをつかんで、それからどうするつもりなの
うそだったらどんなに幸せだっただろうか、想像もつかないね
いっそのこと彼に愛されてみればいい、痛いほどわかるよ
ねえ最初から泣くために私を愛したのかな
豚屋は笑った
毎日たくさんの白い花を供えてあげるからね
色鮮やかな世界を見たか
応えなぞほしがるべきではなかったのだ
いつからか永遠といものを信じることさえできなくなっていた
小さな脳みそしかないわたしが考える貴方というものについて
ずらりと並べられた愛からなにを選べというの
呼吸をするたびに、愛が逃げてゆく
私を見る瞳がいつからか腐ってしまっていたのよ
ああ、どこまでも胡散臭いそれを、ぼくは愛している
甘美な声を出して、嘆いてみせようか
感情なんて食って吐いて捨てて踏んづけてしまえばよかったのに
瞳を閉ざしたら、そこにあふれるのは醜いものばかりで
わんわんと子供のように図々しく泣いた
どんなに愚かな女だったか覚えているかい
いろんなものに蓋をして、まだモンスターに怯えてる
録画したつまらないB級映画よりは幾分かましさ
ねむるまえに臆病者の唄をうたいましょう
君を愛することはある種の願望であったのです
だから、ねえ、愛はどこにあるのと聞いているのよ
まるでそれがいけないことのように彼は目を瞑る
傷つけるべきものと傷つけてしまうもの
どろどろとした感情が溶けだして海を作った
ただ泣きたいような、そんな気分が心臓からあふれでてくる
鮮やかすぎて眩しくなるくらいが丁度いい
そんな風に思うのは、酷くずるいことのように思えた
どうしてぼくは傷つけることしかできないの
このまま朽ちていければそれで良かったのに
きみの可愛いお口を縫ってあげようか
あなたの体内で生まれたかった
悪い魔女はもう死んだよ
こどものころゆめみたあやまちとこうふく
たぶんまぼろしのようなそんなところに閉じ込められた
貴方の手がわたしの髪に触れてそこからじわじわと感染してゆく
かみさま ついにぼくは偽物を手に入れたのですよ。
「夢はうそをつくんだ。ぼくらにとって最悪のうそをね」
そういう連鎖にひたすらに縛られているんだろうね
次の迎えはどうか貪欲でずる賢い男でありますように
きみがまだ私に嫌いだと告げていない時間へ戻るよ
ぼくの幸福な刻をいつまでも忘れないで
「もしもし。いま人間殺しました。愛していました」
残ったのは愛しさだけなのにまだ生きている
誰かを思って死ぬことができないあなたが愛しい
血が流れていることさえ確認できればきみを愛せた
たぶんそれが正しい、それがいい
神に背いたわたしの金曜日
いつかうそだって笑ってくれると約束したじゃない
イミテーション・ヒューマン
すべてを壊す方法を学者のように延々と考えてみたのよ
ひどくやさしい声であなたは然様ならとつぶやいて、わたしは
あなたの殺した声がなによりもわたしを強張らせる
怪物の名前はぼくのよく知ったあの子とおんなじ
瞼に囚われた魚
喉からあふれでた青さが眩しくて
あなたに愛されないわたしは化石のように死んでいく
ねえ火星で甘い映画でも見ようか
きれいなままのよるとわたしは恋をする
ぼくのゆめはきみのくちびるで窒息死
終わりを待つ正しさを教えて
トロイメライを聞いて、自殺ごっこ
その瞳はぼくをみつめるためにあるのにどうしてみてくれないの
かみさまとシフォンケーキ
慣れたのはあなたへの愛なんかじゃなくてうその日々によ
あなたの顔はきっとあの人によく似ている
あなたを愛したというわたしの免罪符
繰り返されるリズムのなかにしみ込んだモルヒネ
朝も夜もぼくらは飽きないほどに愛し合って殺しあっている
急速にきえていくまぼろし
やわらかな膜につつまれた彼女は終わりをしらない僕をしらない
ただ僕らは愛という不純な感情を信じるには子供過ぎただけ
魚はくすぶる水槽の中でえいえんに
ひとはかなしいぶんだけやさしくなれるんだって
わたしの首に手が掛けられて、わたしは俯くようにあなたの首にかぶりつく
臆病だといいわけするのはひどく簡単なことだ
混沌と接吻してみたい
ほそくてやさしい腕が僕を抱きしめて、雁字搦めにする
ぼくの思考回路を記録してドクター
悲しくて泣いている訳ではないのだと言い訳する様が一番愛おしかった
息継ぎができないほど臆病者だということ
これがぜんぶ秘めごとで、そして幻であればよかったのに
弱くてぼくにだけ甘い人間でいてね
きみにたいしての白い感情を忘れたくないんだ
より残酷なほど、あなたはぼくを覚えていてくれるんでしょう?
くじらのおなかの中でえいえんに彷徨う夢をみたの
きれいなだけの慟哭なんて劇中でさえ笑えやしないわ
まぶたに反射するひかり
投げかけた首輪は誰の首に絡みつくんだろう
添加物と接吻
やわらかな視線はそれでもぼくを狂わせるには十分な熱情を伴っている
この赤い手に縋りついて泣き喚いてくれるのならきみも連れて行ってあげる
目にもとまらぬはやさで愛は溶けてゆく
ぼくときみの結合体
透明な花はぼくのために咲いてくれると笑った
ジュリエットが迎えに行くなんて反則技じゃないかしらと笑う
酔いしれたふりをして私を濡らして
さいしょから終わってることが悲しいことだなんて言わないで
ネバーランドの幸福論
ほらわかったなら、もう目を閉じて、眠ればいい
そうでもしなくちゃあなたが笑わない
カルメンは花束をひとつ取り、さめざめと泣く
酸化する惨禍
そんなことになるくらいなら一生ここで泣いているわ
ええ、まぼろしですとも
ピリオドはまだ打てない
わかってくれなくてもいいから、ぼくを見ないで
そっか、泣いたんだね
つぎに目を開けたら、かみさまは笑ってくれるかな
くどいくらいのやさしさ
からっぽのうちゅうにあい
たとえば、きみを見る瞳があったとして
飴はふらないよ
夜中の二時にはきまって不幸がうまれる
きみどりのがんぼう
だけど泣かないで いつかまた、傍にいってあげるから
カメレオンなら神様にだってなれるかな
ギャングとピストルに、おまけに死体
朽ちれば朦朧
けれども夏はぼくを刺すように傷つける
こちらが貴方の望む絶望ですけれど
それで幸せになった
貴方に手折った花束の名前
甘い蜜もきらい
つまりは道徳のようなものだ
きみが傷つかないですむなら、ぼくはまだきみに笑ってみせるから
泣き虫ペドロだって
あの日確かに世界は笑った
堂々巡りのような悲しみを以ってしても
ありふれた生き地獄に興味はない
しおれた顔
降ろしただけだって言ってよ
てのひらにたくさんの終りがあった
いつだって「だろう」ばかりだね
あなたこそその目を開いてよ、わたしを見てよ
伝わらないのはわたしのまやかしのせい
くさったくすりゆびにくろいいと
ワーカーホリックがのんだ毒薬
永遠はきっとわたしを嫌っていたんだわと彼女は笑い、僕は泣く
笑ってごまかしてしまえばいいよ
単純だからこそ愛したんだよ
見つめたって何も出てきやしないよと笑う
うさぎは寂しくても死ぬが、恋に焦がれても死んでしまう
答えなんていらないと足を差し出す
かみさまのはねを剥ぎ取って、わたしにつけてしまおう
みどりのはねむしは食べられた
ぼくが恋をして、きみが死んでしまう夢をみた
置いていかないでとのばしている腕の滑稽さにきみは気づいているか
あわれな白い犬はわたしのようだ
黄色い花なんていつまでも僕にうそをつき続けるだけのもの
焦げる匂いときみの痣
こんな中途半端になるくらいならずっと勘違いしていればよかった
切情でも恋情でもきみに対してなら似たようなものだろ
思えばそれは純情であった
プランクトンでさえきみを愛してる
あなたの視線にむらがる衆人
吐き出された二酸化炭素に不釣り合いな接吻
うそはすきなのに、あなたはすきになれない
うれすぎた毒
夢を切り詰めて、僕はただ黄色いさみしさに身を潜める
やさしさにおぼれて終焉をみすごした
傷口が忘れられない
あなたが拒否した幸福は僕のものであったことを忘れないで
思い出なら消化管を通っていったよ
末はピエロとランデブー
かみさまのゆうわくはあおい絶望
きらいだってゆう、きみの弱さをしっているくせに、ぼくはそれでも泣けないよ
きらいな腕を、あなたはひくのですか
すがりついたやさしさ
人を不幸にする正しい足音
つもる話は屑にもならない
きみの傷口はあまい果実
伴うものは笑いしか浮かばないようなものだけど、それでも僕は君を愛しているんだ
それでも溶けないんだ
また拒んで 次の要望はなんでございましょうか?
傷口に忠誠なんていらない
そんな目でみるほうがずっと美しい
あなたに望むきれいごと
知識なんていらないから いっそのことひと呑みで溶かし込んで
満ち足りた様な空白で
天使なんかより白く ただ君を愛す
日曜日の礼拝堂で聖女を浚う
ただちぐはぐと化膿してゆくばかりだ
道なんて知らなくとも、それでもあの黄金色を探す
その皮膚はたしかに愛おしくて
漂うメリー
明日の真昼、それはとても崇高な約束
泣きたいくらいじゃ足りない
化石をいつくしむぼくの恋人
正しい順序で笑いましょう
これが孤独か
ごめんねの歌をうたうよ
鼓動にあわせて泣き出すの
なにもかも蓋をして、いつまでも揺らし続ける
愛を待って死ね
神様の喉仏より甘い
誰かじゃなくて、わたしのこの指が、あなたを決めるのに
にやあと音を発して、世界をだます
繰り返す性状
感情線のはしっこのゆるやかな彩り
穴だらけの笑い
今度は君のその秘部を舐めあげて
たぶん脆い絆のような不確かなものをあの子は愛と呼んだんだね
なにもかもがせかいのひみつで
求めてるものは変わったものじゃなかったのに
うわべだけの味を急かす
呼吸できないのなら、脳みそで以って留める
私の心臓ひとつ、どうか聞いて
下手糞に指を切って、陳列して そうして笑う
僕の言葉じゃないけれど、二つだけ言いたいことがあります
笑いたい人の唇
きみでうめた故意のゆくえ
難しい音を知っている
あたまのない言葉
電源のとき
しずかにふくらむ、ばくおん
ピロティまで愛を貫いて
あなたの泣き出した夜
言い聞かされた中身を貴方は知らない
特別な不条理
わたしの言葉の化身
成り果てた棲家
膿んだところから蜜が溢れるの
やがて蝶をよんで、わたしは翅になる
戸惑ったってあなたの金緑の瞳が問う
おこがましいと笑うのもおこがましい
熟れない笑えない
不要な有様
届かないことの存在価値
声を出すのが苦しい
ことばがつっかかる
うそつき、ひかりをなぞった
ふつりあいなあばきを
くりかえしさわるわらうふれる
なさけなく、あいしている
しおけのぐっどないと
よせるようになきだした
くじごじゅっぷん、わたしのろまん
たべたのはあいまいもこ?
くぼんだとびらで
あなたが見えないというふうに
あなたの愛したわたしでありますように
醜い謂われ
反り返った指筋
音問いの悲しみを尋ねる
ワンピースが千切れる音
貴方にも私にもこの人は一人だ
孤独を蝕むという甘ったるい睦言
お嫌いですかと腕をふる
ねえ魚はよみがえれないわ
だからと考えるとわたしにはきりがなくなる
内密に内密に内密に
熟した理性
泣き出したというなら証拠を
怯えるのが上手ね
馬鹿げたガムのように笑った
つまり、と詰まる
最後の傷は、さよならだ
泣く準備は閉店しているよ
ぼくは頭がおかしいの
さよならばかりしたから、ぼくの脳みそが終わりを告げた
残像を害す
まさに反律
扇情的な羨望的な願望的な衝動的な
肩に溢れるどろぬま
覚えた言葉を拙い舌に乗せる
たとえば上書きのような
あなたの眼球の居所
羽のように立派な神様なんていらない
もうどこにもしらない
いわれのない唾
背中を例えるとして
それを泣くの?
春の最中
冒頭から転落
唐突に暗幕
逆さま忌憚
チョコレイトの洗礼
同刻、鐘の落ちる夢にて
汽車は笑わない
クジラと手をつなぐのはわたしだけ
ハッピーバースデーの終わり
きみに気づけない僕の神経細胞
たぶん、ぬるい
餞別は僕のおみみ
あの甘い中身
目の中の花園
きみがわたしを飾る
特別であることに相反する意味
星の船
ミルクにつけたあなたの指輪
どんな風に愛して笑って
ハニートーストが冷めたから
さかなのくちのなかで逢瀬
薔薇の口元
首なしロマンティック
あなたの目のなかの星
ミドリの願望
ブーケを食べた可愛そうなお口
おめめの真っ赤なほっぺた
海の眠る前
剥がれ、崩れ、落ちる
遠ざかる飴
I love youってふざけんなって怒鳴って
パターンの相違
溶けるのなんて簡単ですよ
青い玩具
溶けない花はないと言うので
terrible or terrific?
それなりにさめざめとしていた
みなさんお気づきのカーニバル
ひずみの夜
うるさい水だろ
驚くとぐろ
それはいわゆる外のはなし
あなたがのぞんだような青
白いまどろみにつくられたうそ
奇妙なまでにうつくしい赤の傷
その緑にもにたやさしさでさえ
戸惑うばかりの紫がわたしを殺す
首にまとわりついた黒々とした欲情
マドンナブルーの甘い囁きに苦しくなる
わたしを映らせぬ煌々とした橙に
瞳でさえ拒むほどの銀にぼくは
唆した純情とわずかな青さ
群青でさえぬるい
あなたが愛した闇色の潔癖が
「いつまでも忘れられないマゼンタに囚われてるんだよ」
ねえ薔薇色なんて汚れてしまえばいいのにね
藍色は泣くことはできるけど怒ることはしない
ニックのお墓
お花が咲いたきみのゆめ
つぎはぎグラトニー
モンスターが悪いゆめをみないうちに
たったひとつロリポップ
きみの顔を知らない
パーティーが終わらないからきみの手が解けない
額に心臓
きみの名前を呼べない
それでも雨は降ったから
あなたの味がする
誰にも聞こえなくて良いように墓場の前で声をあげる
乳房で慰めてよハニー
ぱらぱら窪のなかに沈んでゆくの
ぐつぐつ煮込んださよならの足
塩漬け肋骨
ホルマリンに喉仏
さよなら突き指
心臓で殴りつけて
お腹がぐるぐるなって、それでも終わりは見えないの
横隔膜の窒息
脊髄で笑えない
ふとももの極度
五臓六腑でいただきます
臍のほし
肺ジャックシック
爪が泣き出すころに
鰭の哲学
あいまい鰓呼吸
愚図ってつま先
そうしてわたしの指先となる
いそいで子宮 いたいいたいいたい通り道
六十五度、胃の海で
耳を詰めた袋
こまったことに脳みそ
いい塩加減ね、あなたの神経細胞
飲み込んだ首の痛み
肘はどこにもいないよ
だってあなたの腰から溢れ出してる
背中の流れ
膀胱から出るのはなんだってこんなに美しいの
ね、大腸を結んで
伸びた靭帯であなたを笑う
粘膜の音が聞こえる
あなたの唾液腺
低い空と、飽きることなく鳴り響くきみの声
いつまでもか弱いふりしていてもしょうがない
取り留めない話をしてここへ繋ぎ止めておきたい
その鋭い瞳で笑ってくれ
それで笑っているつもりなら笑っちゃうよ
あんたにはやる気の無い表情のほうが似合ってる
あんたの為に殺したわけじゃない
囚われたらもう出れないと知っても行くの?
惑わされてあげるから眼を瞑っている間に行きなさい
もう一度、あなたが望むことを仰ってください
蝉くらいの価値しかないあんたへ
そうやって小さな花が音をたてて、笑った
おまえを正す方法なんぞ見つかるわけがない
なあ愛されてたって思ってもいいかな
それなら死ぬまであんたを呪ってやるよ
けものよ、ふるえろ
またその過ちを繰り返しては自分を戒めているの?
あんたの心も血と脂でどろどろだ
けものが流す涙が必ずしも赤いとは限らない
けものの帰る場所なんてどこにもない
貴方が思っているほど世界は綺麗じゃないの
それですべて消し去れるならそれでいいさ
いつまでもぎらぎらとした心を隠さないままでいて
カゲロウと沈まない赤
ゆらゆらと煙草の火が揺れるたびに、私は死んでいく
いっそのこと突き放してみせて
いつまでたっても中途半端に優しいから嫌い
どろどろとしたもん抱えてることくらい知ってるさ
泣くな、笑うな、はやく怒れ
やさしさにあふれるよりはまし
きっといつからか消えてしまえば良いと望んでいた
鬱蒼とした闇の中、あなたの明かりさえも見えない
どうか、なにかを望めるあなたになってください
綺麗な愛情なんて、生まれたときから知らなかった
後ろなんて振り向くためにあるもんじゃない
手を繋ぐくらいなら、なんて図々しいことを考えてみた
醜いものが好きです
きっと最初からあんたのことなんて好きじゃなかった
どろどろした感情を抑え込む方法を教えて
信じていた俺が馬鹿だったと気づいた、午前五時
だってそうだってそういうことばで
満たすものが全て満ち足りているとは限らない
愛してなかったの言い訳
いつから気付いてたって聞いてもいいかな
しらないそぶりきかないそぶり
かなしみがこみあげてきたら仮面でかくして
舞台に上がるのはただ一人勇敢な戦士だけだということを忘れてはならない
とおくでこえがした けれどきみのこえでないならどうでもいい
たぶんね せかいは私のことが嫌いんだよ
がらくたをかき集めてつくった城できみを待っている
わたしを愛してくれるというのなら何も言いません
虚構の挟間にいくつものうそがあることは知っていたはずなのに
せかいはだれよりもきみをほっしている
うそをついてここから連れ出してくれたらいいのにね
唸ってもどうにもならかったから
心なんて食われてしまったほうがらくだった
そうしてかのじょがとなりから去るのを待っていた
騙されて美しくなれるのなら本望だね
そういう風にできている人間を変えようとは思わない
何時まで経っても這い上がることも立ち上がることも出来ないでいる
うそをついても立ち直れない
誰かの代わりになるなんていうお前が心底憎いよ
どこかで泣き声がひびいても必ず彼は助けに行くのだろう
誇りなんてものはどこにもありはしなかった
結局のところなんのために戦ったかと聞かれても答えることはできないのだ
白々しさでさえもいまは呼吸の手助けとなるから
たとえばわたしの意図するものがあなたの知らないものであったとして
笑ったくちびるでさえわたしの血の色を知らない
手を繋ぐことが正しいとは限らない
そうやって全部忘れていくのかもしれないけど
声をあげて泣きだしたい
正しい道をすすむことさえ上手く出来ない
なにかを定めるほど自分が正しければ良かった
正義という二文字はとっくの昔に俺の頭の中から消え去ったよ
白い指先で触れて
美しくなんてなくていいから、泣かないで
そろそろこの茶番に幕引きを
柩と死骸と明確な嘘と、我侭な幸福論を
それでもこの手で貴方を抱き締めれるならば
愚かでも何でも貴方が愛しい
汚いなんて言わないで、どうか手を伸ばしてください
あなたが笑うと心がちくちくする
きっと誰にでも当てはまることなのに貴方だけは特別だから
あなたが死ねる世界が欲しい
どうか優しくされることに慣れてください
優しくされたいんじゃない 優しくしあいたいんだ
どうしてそこまで綺麗でいられるのですか
いっそのこと手でも繋がないか
だれより愛してやりたい
報われたいだなんて卑怯だ
どうか誰かと笑っていられますように
幸せにしてやらないこともない
なんて不公平で幸福なんだろうか
ほらまた彼が全部さらっていくんだから
何でも良いからすべての細胞で君を感じたい
きみはいつだって僕の言葉なんて聞いちゃいない
僕と君だけが知る約束が欲しかった
ああやって彼みたいに笑えば良かった
隠してどっかに閉じ込められれば楽だったのに
喉から手が出るほど欲しかった存在が傍にいるのに、なんて遠いのだろうか
きみが幸福であればぼくは不幸なんて感情、一秒たりとも抱きはしないよ
ぼくのものじゃないならいらないよ
三角形が一回転したって何も変わらないんだよ
瞬く間にまぼろしが君を連れていった
月が食べたかったのはあまりにも暖かい太陽だった
きっとぼくには狂おしすぎた
きみが笑えるならば、すべて引き受けても構わない
愛するだけの存在ならばいらない
月と太陽は対比してるけど、交われはしないんだよ
結局ぼくは君になにを求めていたんだろう
なにも出来ないのは僕のほうさ
太陽さえあれば人間は生きていける
それでも愛してくれるのかな それでも泣いてくれるのかな
愛に蕩けて死んでしまいたくなったのかもしれない
そんな夢を見させてくれたね
水色は悲しみのいろで、きみは悲しみから生まれてきて
いつだってあなたはうそをつくのだ、俺にも、世界中のだれにも
心中して、それからたくさんの愛を語りたいね
世界に二人だったとしても彼が僕を愛することはない
そんな世界を望んだのが誰だったかは忘れるべきだ
かなしみにうもれてしまうまえにどうかぼくを愛して
ねえキスをするよりはやくすませてあげるから
いつか約束した永遠をきみは覚えているか
なんどだってうそをつきつづけるよ。きみのためだけに
いつまでも駄々をこねているつもりはないけれど
かみさま どうか僕のあの子を守って
救いにもならない話ときみの笑い声
手も目もきえて、ほら残るは命だけ
あなたの声が届きさえすれば生きていられる
そういう風に世界は満ち足りている
褪せることのないきぼうだったはずなのに なのに
きみとぼくで五百六十回目のかなしみを生む
さみしくなったらなんどだって傍にくればいい
きみのこえが聞こえる範囲がぼくの活動範囲
荒んでる愛も何もかも受け止めてやらないこともない
太陽の光に暴かれた罪
どうかきみのてで生かしてそれから殺してください
ただしさであふれてるその瞳
憚られるほどの純粋さでどうかぼくを消してしまって
その時は青い花束で祝福しよう
ぼくの太陽が沈むとき、せかいは終わりをつげる
闇に放り込んだとしても消えることのない光
どんな風に笑うのか知らなかったわけじゃないのにね
なにもおもいだせない記憶の彼方で泣いている
きっとね、なにもかもが怖くなってしまったんだ
ちがうちがうそんなものはいらない
きみのためにきたないものはぜんぶ隠そう
つめたい夜が食べたがったのは太陽だった
きみの目をふさぐのは僕の役目だから
また、どこかで泣いている
きみが口を噤むならばぼくも黙秘権を乱用をしよう
唐突に砂嵐が僕の脳内を襲う
きみは合図もなしに泣き始めるから
どうして夜は太陽がないのだろう
何度だって抱き締めてみせるさ、この腕で
どうかいつまでも笑っていてください
もう忘れてしまえと頭のなかで蜂が暴れ回ってる
にぶい石音があたまのなかで版数される
心臓が動いていることは生きているてっことじゃないだろ
大丈夫だって言って茶化してくれる彼はもういない
ぜんぶ幻であればいいと、なんど願ったことか
やさしさだけで壊せる気がする
ぐちゃぐちゃになった恐怖があとから後から襲ってくる
いつまでも変わらないでなんて不可能なことばかり望んでた
結局二人の間にはなにもなかった
手を伸ばしたら、あんたはきっと握ってくれるんだろうな
かみさま、本当にいるなら僕のすべてをどうか彼に
うそつきだから信じちゃいけません
ぜんぶ捨てて残っているのは自分だけです、といまさら笑う
僕が死んだらどうかあなたによく似た花を供えてください
望まざる未来でさえあなたがいるならそれでいい
不都合があるなら最初から好きになったりしない
しあわせに溺れる
生まれたてのあおみたい
偶然くらい信じてもいいのかも知れない
理屈が通じる自分でもなく、相手でもなく
ようやく手に入れた希望もいつのまにか手をすり抜けていた
最後はまたあなたの元で笑っていたい
繋がらないのは誰のせい
結ばれない運命だったって片付けていたほうがずっと楽だった
ライラックに潰れた紫のゆめ
死んだ骸でさえ重荷だった
うそをつくくらいなんてことないよ
理屈じゃ分かってるんだけど、君の涙を見るとどうもね
美しさが一番だなんて誰も言わないよ
螺旋階段のように終わりのない貴方への想いが朽ち果てる
たとえばその仕草に抱き締めたくなるとか
きみのまぶたにうすいくちづけを(まるで王子様だね)
縛られるのはもういやだったはずなのに
呼吸ができない苦しさと同じくらいに
こんにちは、こんにちは、いつだったか覚えてる?
積み木を崩すよりも簡単なことだったよ
どれほどまでに愛したか、あなたは知らなくていい
その青さでさえもう忘れていた
だってやっぱりあなたのてはあたたかくて、さみしい
痛々しくて触れることすらままならない
僕を殺すのは君一人で十分だし、僕を愛するのも君一人で十分だ
あまりにも汚れを知らない手に驚いて、泣きたくなる
原形を止めていない愛ほど厄介なものはない
こうなると思ってたって言ってくれるだけでいいから
当たり前に息をして、食事をして、愛を重ねるのだ
気がついたら、だれもかれもが散りばめられていて
はやく救い出してあげたいんだよ
誰か俺が正しいって笑ってくれ
それだけが存在の証明だった
また壊れてしまっても、今度こそ受けとめてあげるから
徐々にほつれ始めているって気付いていたんだろ
それでも誰かが汚れてしまうのなら
そうやって罪を自覚しているつもりなんでしょう?
美しいままではいられないなんて知っている
泣き続けてよ慰めさせてよ
怖くて触れられない考えられない愛せない
ひどく あいまいだ そしてひどく、輝いていると思っ た?
いつか然様ならとともに教えてあげる
手を挙げろ 裁きの時間が近いぞ
にぶいぎんいろが脳内で反射している
絵のないウソ
サロメの首を引き換えに
そんならあんたは永遠に小さく蹲って嵐が去るのを待ってるといい
せかいでもっともふつりあいなろんり
演出者の名前
始まりもなにも出口さえみつからないここでどんなゲームを始めるつもりだい
嫌いな果実
花のないさようなら
盗人は最後のなぐさめを差し出す
貴方がつぶやく言葉の限界など知らないままで
気が笑う
愛なんて呼ばないで
捕食者はただ愛していたと笑った
赤い宝石を埋め込んで貴方の瞳を作る
眼前で振りかざされた善意
裏側で良いこのふりをして手を振った
単純なる安穏と突き出したナイフ
絶望と云ふにはあまりにも私にだけやさしい特別であつた
非力な腕でどうか祈りをささげて
ドレスはしまっておこうね
首を絞めたのは塀から落ちた男です
グラスから零れ落ちた液体の名前を教えてください
あなたはきれいですと繰り返し叫んだ
自我という生き物について
怖いのならすべて兎の口に放り込んでしまえ
解決にならない糸口
あなたのあまいくちびるをけがした。
からっぽであればなおよろしい
着かず放れず、解けない魔法はありはしないってね
貴方を泣かせる僕ならいらない
影を亡くした
それでも悲しいほどに僕らは繋がっている
手にしたものの願望
いつかだって、そんなことどうだってよかったのに
苦い味なら血の味で上書きされてしまったわ
好きという言葉はいつまでたっても喉で燻っている
導くための答えは捨てたんでしょう?
みえないままに溺れてる
三月の光りが降り注ぐ、花だけが散った
ただきみの痛みのように、知る
飛んじゃだめだよ
この張り裂けそうな口に詰め物をしてください
なんて骨
そっか、そっか、そっか
苦しいほどの甘さか、天にも昇る痛みか、貴方ならどちらを選ぶ?
笑ってよ、笑ってよと、俯いた
死なば諸共と彼女が言うので、僕は手を上げる
思い出がいらないなら、愛もいらない
わるいにんげん
駆け寄る先はそれでもわたしを置いてゆく
それでも僕は愛してると笑うかもしれないよ
正しさというなら、それはすこし違っていて
苦しいのならその痛みさえ僕に分け与えて
私が拭う鮮明もすべて見透かしているくせに
どれを捨てようかな神様のいうとおり
愛散らす食指
交互の惰眠
星屑は必需品ではありません
電波の届かない記憶
つたないぴんくでもやして
Losing Me
土曜日の花園で蜜蜂を弔う
炭と化した毒林檎
埋もれてしまった赤色を
「はい、遺書はそれで終わりです。」
メルヒェンな水没
ただ息をして笑う そんな単純なことが分からなくなった
無生の愛はいりませんか
あの を溶かすのか
だれもあいしてくれないと二人で嘆いて、手でも繋いでいようか
わたしとあなたのあいだの蜜はいつだって正しい道へ誘いでくれる
きれいだきれいだと空をみて呟いた
不明瞭であるということ、それだけがわたしとあなたをつないでいる
きみが笑えば世界はそれだけで明るくなるというのに、そんなことに気づきもしないで
その皮膚のしたにはきっと生きたすべてが埋まっているんだね
わたしにすべてを奪わせてよ(そうしたらどこにもいかない)
ひらひらと蝶のように瞬いて僕の目の前から姿を消して!
つめたい皮膚になんどでも指を滑らせた
囚人はいつだって空ばかり仰いで、自分の罪を見ようともしない
だれもいないと知っているのにうそをついた
あなたの赤がすべてだった
ゆめであればなんでも許されたのにあなたは夢じゃないのね
あなたのしろい皮膚にわたしのくろい感情がしみこむ
やわらかな煙草の匂いはもうしない
雨のしみは見えないくらいに小さいところから始まり、じわじわと侵食していく
あなたの片目とわたしの心臓
交換しようよとぼくはその腹に手をかける
なにかを望むということはその何か以外はいらないということです
花の香りなどせぬと彼女は泣いた
くじらの鳴き声など聞かせてくれなくたってよかった
兵隊はわたしであり、あなたであり
くらやみのなかでしかキスできない
なんてことのない逡巡
滅びが待っている
弱さだけがわたしを救える唯一の道だった
あなたが泣いたとしても手放す方法なんて知りたくもない
いつかぼくを愛して、そうしてぼくを永遠に幸福に閉じ込めて
目に痛いほどの赤でわたしの瞳を圧迫して現実なんて忘れさせて
ピストルを捨てて祈りだけを捧げ続けた
神様が罰を与えたがっているから僕らがいるんだよ
あいしているならどうしてみんなのめから隠すの
知らぬ間に小鳥が紛れ込んで泣いていたんだ
ここだけ四角く切り取って二人で心中してしまおう
どんどんどんどん堕ちていけよ!
知ってる知ってる知ってるそういったら真実になるかな
なみだのかたちをぼくは知らない
あなたの詰る声ほど耳に優しいものはないのです
お前にとっての憎悪
女王さまは悪食なのでわたしを食しました
まるで恋物語でも語るかのような声にぞっとした
ねえどうしてかあのときのかんじょうなんて忘れてしまっていたのに
かみさまがしずかにねいきをたてている間に
ねえあなたのせかいでも私の声は聞こえてる?
棘がささって、わたしの喉仏を圧迫する
ふいに途切れる指に、不安を感じるなんてどうにかしているけど
いまだけでいいかどうかやさしいキスをしていて
羽根をもぎ取ってよ そうしたら私はどこにもいけない いかない
やわらかな日差しなどわたしには不釣り合いだと知っているのに
きれいだねと言ったのは本当はわたしのほうだった
そして私は笑い欠ける
あなたはあなたが思うよりも、ずっとずっと綺麗でそして空虚ね
いっそ嘲ってくれればどれだけ楽になれるか教えてやりたいくらいに、わたしはあなたを愛してる
それでも愛しているなんてあなたもわたしもどうかしているわ
やさしいのねと続ける言葉を失くしたわたしはつまらない言葉を続ける
あなたのはにかんだ顔はどんなものよりも輝いて見えて、自分が嫌いになる
ぼくが壊すには勿体ない玩具
神様の下着
ほらピリオドなんてありもしないじゃないか
実に愚かな話でした
わたしはきょうも瞳の奥でだけそおっと泣くのね
「愛しているんです」そういってあなたは怖い顔をする
はやくこの瞳に蓋をして、かたいかたい殻に閉じこもってしまいたい
ねえ、さみしいんでしょう?さみしいと言ってよ
泣きだしそうな瞳とキスをした
つくりあげた歌わない女
舌を突き出してただただその純粋に溺れているといい
許しを乞うための産物
白く透きとおる足
裏切ったのは夢の中でだけ
罰は与えられた 罪はいらない
赤い花が散った肌と眦からぽたぽたとこぼれる涙もそれでもあなたを求めて、愛してほしいと呟く
今言われたって私は貴方を殺すことしかできないのに!
これが焦燥であるならば救われたかしら
反対側から上り詰めて、でも最終的には貴方の傍にいる
あなたが望んだわたしはもういない
お前の体裁ばかりが醜いよ
傷つく明かりももう見えない
階下にて愛をなぞる
切り取り線は既に無くしました
つめたい雪の中に埋もれて、もうそろそろ死んでしまえるかしら
檻から抜け出した囚人はさみしく泣くだけ
踵を鳴らす銀のナイフ
パレードが終わるまでの逡巡
独房のなかのペシミストとワルツ
手向けに散ってしまった薔薇をあげる
然様ならって、てのひらからほどけていく感覚がした
世界で一番愛していますと首を絞める
ただ祈るべき恋であった
うつろね いつまでたってもわたしたちはうつろね
お前のように溶ける
少しの得にもならない、私だけの夢でした
私をさらう背徳者
きみのてのひらを笑う
かみさま、ないしょのことばをきかせてください
だれだっていつだって知ってることを
ばいばいばいばい
透明なやわらかさを以って
聞いてくれないか君の話を
貴方のぬくもりに泣かないでとは言わないから
てっぺんから落ちていった
ごめんなさいを聞いて
言いたい言葉が思いつかないの
わからないとわからない
落ち合う場所はもうないけれど
そうやって約束したことがわたしのさみしさになる
それでもわたしは泣くの汚くたって泣くの
ことばが嫌った
べいびー、きみからきいたはなしをしよう
触れるのさえ臆病になるんだって
おおかみさんのことばに耳を傾けて
ね、やさしい涙でわらうのよ
聞こえてるってかしげた首の角度が愛おしくて
さみしがりやなんていい風にいって
甘えたことばをなぞるのもわたしの役目なの
切れないから悲しい? 泣きたい? 怒りたい? 笑ってよ
ボーダラインを決めちゃったの
イエス、アイアム?
からからになった瓶となかみのおはなし
どうして笑っているの
あなたのゆびから解れていきそうになるの
もどかしいだなんて嘘ばっかりのくちびるを塞ぐ
貴方を苦しませて、私笑ってる
はじめについた嘘をせいぜい誤魔化してゆけばいいわ
くちびるの形がわたしを情けなくする
ハレルヤって叫んで、そうしたら私もうなにもいらないから
とくべつ、とくべつ、我侭ね
貴方が殺したって叫んでもいいかしら
大概そんなものだと貴方が頭を撫でるので
土砂降りだと、君は苦しそうに蹲る
わたしの命も言葉もあなたへの愛もぜんぶ手作りなのよ
クッキーの破片から言葉がずり落ちる
いつだってそれだけがお前の救いであればよかったのに
レンズ越しのなきむし
だってただの塊なんだもん
ネブラの音が聞こえる
M4のからくり
とししたの星
テレミーの見えない丘で
シャルルの指さす夜に
隠れて出てこないで
アンドロメダちゃん
イケニエは可愛い女の子
泣かないできみの瞳よ
貴方の左手の首
アルフェッカのみえない伝言
あなたにささげる形
ホロスコープのこたえ
灰色の男が呼んでいる
かわいそうなお月さまに食べられて
どうか誰かを救わしてください
それでも何かを承け給わなければきみは死んでしまうから
もう美しくもない
みつからない、うそ、きえかけて、どく
なにかを救うんじゃなくてあなたが救われてほしい
ひとりで背負うのはかなしみだけで十分だ
それでも僕はだれかを嫌わなくちゃやっていけない
そうやって貴方が笑うたびに、私は消えたくなる
ピリオドと銘打ってみても
パラノイアに溺れてしまえよ
妬心からくるつぶやきほど醜いものはないっていうだろ
二つ目の心臓
終末、ぼくらは愛を高らかに謳おうではないか
いっそのことこれに汚染されてしまえば楽になれるのかな
死んだってあんたが救われることはないんだからさ
きみというものは至極真っ当で、でも汚いものだった
これを正当化できたら、僕は神になれる
弱いふりをして救ってもらおうだなんてさすがは君だ。愚かなことを考える
そらが赤いなんてそろそろ末期かな
ねえきみの世界がこんなにきれいだなんて知らなかったよ
妥協したわけじゃない
お前には血がお似合いだって言われたほうがずっとましさ
こうやってると自分は正しいんだって錯覚するだろう?
愛なんてふざけたことを言うのも大概にしろ
ただお前にだけは殺されてやらない
お前だけは美しいものだと勘違いしたままでいろ
有耶無耶にしたって貴方が幸福であることに変わりはないよ
聞いてよ、いやうそよ
忘れられない色があった
彼の脳内はかなしみや怒りばかりなのです
所詮あなたは病に侵されている
どうしてかあの日が蘇ってしまったんだ
色なんぞくれてやる
こんなもの無かったら僕は誰かを救わずに済んだ
すこしでもうそをつくことで罪悪感に縛られていったかった
偽善者であることだって大変なんだから
世界の絶望ときみの好きだった心臓
ずるずる引き延ばすのはあなたの幸福を願ってのことです
きみが死ぬなら、ぼくは生きるけどね
聞こえていたのはいつだってぼくの声だったみたい
つまりぼくは僕ではないというわけですね
ああ、これほどまでにハッピーエンドが似合わない男がかつていただろうか
青いうそが綺麗すぎて
じっくりと冷ややかな台詞を口にした
笑う音が途中で途切れてしまわないように
どろどろと溶け出すような感覚に眩暈がした
真っ白で真っ赤な彼女が笑うのだから
正解に近い、戯言
もう儚すぎてつまらない
歪んでいたのは彼か、僕か、彼の分身か
特別な場所を捨ててしまったってそんなの嘘さ
僕が溺れたいのは真っ赤な彼女の妄想だ
嘘もなにも、これは純粋たる悪からできた台詞だよ
ああこれが 僕の 赤
きみが理解る式とかのじょの答えの持ち主
掴み損ねた包帯も、いつかは綻び始めるんだから
右腕から
だってばらばらにくだけているから
間違っても愛しているなんて言わないけど
怖がっていたのは俺の方だった
結局のところ誰も彼のことを愛してはいなかった
優しくされたい でも優しくはしたくない
甘くて汚い
愛してよ、融かしてよ、ぼくのために死んでよ
さよならをして、また会おう
悲しみが込み上げて君を飲み込んでしまえばいいと思った
はやく捨てなくちゃ壊れちゃうんだよ?
壊れたモノは元には戻らないてっ幼稚園児でも知ってる
そうやって馬鹿みたいな優しさでまたあんたは人を殺すんだ
いつだって貴方は私じゃなくて、彼の方ばかり見ていた
あんたのやさしさのせいで殺されたんだから
やさしさが今だけ欲しい
それでも物足りないなんて、欲張りにも程がある
一生あなたはその泥沼に嵌り続けるでしょうね
あれほどまでに美しかったのに、もう好きになれない
ぼくらはもう汚れすぎた 傷付けあいすぎた
誰もお前のことなんて見ていないからさっさと死んでしまえ
滑り落ちる欲望
よごれたうそがお似合いなぼくに、きみは不釣り合いだ
分かち合えない傷もあることを忘れてはならない
せつないなんて気持ちは捨ててしまったほうがずいぶん楽に生きれるよ
そうだね 相槌だけを重ねる
きみがこぼしたなみだがいまでもむねのなかに溜まっている
消えてしまった まるで星屑のようにぼろぼろと
あなたはどうしてそうやって泣くのでしょうか
不幸という定義でさえ邪魔にはならなかった
あなたは望むばかりで不幸だった
この指につながるのはいつか愛したきみだろうね
ぼくらのかわいそうな王様
右腕に残るものでさえお前と俺を繋いでいる
きみの欠片はいつまでたっても消えないままで
褪せない写真があればきみを残すことができたかな
支えることさえできなかったのに、どうしてこんなにも愛しいのだろう
きみが望んだ幸福はぼくにとっての絶望に等しかった
きみが泣かないのであればそれだけで僕は幸福であれる
手に入れたものはどれも碌でもないものばかりだった
あの星の名前はなんだったかな
悲しみが溜まれば煙が流してくれたのに
あいまいな確信が大嫌いだ
どうせ泣かせるだけの存在だと知っている
俺の胸で泣いて、俺の傍で笑って、ただそこにいて
きみのしらない眼福に継ぎ足して
かみさまはきっときみの幸福を忘れてしまったんだよ
気付いてないかも知れないけど、泣いているよ
燃やして すべて灰に還してしまうという手もあるんだよ
泣くには必要なものが足りなさ過ぎた
とてつもなく遠い気がして手を伸ばすのをやめた
おさない純粋を孕んだ彼女のくちびる
また嘘を付けばいいと思っていた
平気だって笑っていられるほどお人好しだったあの頃に戻りたい
晴れ上がったそらをみて恐怖に竦み上がる
ねえいつかたすけてくれますか
届かないのならそれでいいと、うそをついた
しあわせの捌け口
そうしてぼくは死んだように愛した
狂っているというのならば根拠を突き付けてください
ぎょろぎょろとした瞳にうなされた
それでいて赤なのだから
ねえねえ! 世界なんてくだらないものをよく愛せるね
終止符なんて必要のないものをあなたは求めるから
かれが怒るのが好きだった
きみが口ずさむ歌はすぐにでも消えてしまいそうで怖かった
もう君が悪夢をみないように子守歌を歌ってあげよう
悲しみに埋もれてしまえ
そしてまた何も言わずに出ていってしまうんだから
きみが青すぎて届かない
じっくりと殺してあげるから焦らないで
真黒な肺で愛を教えて
遺骨に投げかけたのは他の誰の言葉でもなく、ぼくの
ワルツを踊るのは得意じゃないけれど
くちびるのにおい
ピンク・キャットのまぼろし
おぼろげながらも、確かに愛しているのです
となりにいるのなら 言葉を遮ってください
まだ帰ってくるって信じているのね、可愛そうなあの子は
もうあの時のように上手に笑えない
ほら、あの時と違って嘘も上手くなったんだよ
本当はなにも信じていないから安心して
そういえば子供の頃にこんな夢をみた
ああ、どうしてこんなにも嘘は美味しいのだろう
こんなに愛しているのに溢れてくるのは憎悪ばかりで
永遠なんて腹の足しにもなりやしないよ
ぶくぶくぶくと沈む現実をみた
エンドレス・ビター・ジェノサイド
どろどろとしていて混沌とした幸福
君といると僕は世界で一番幸福なんじゃないかって気がするんです
また優しさが溢れてくればいいと願った
愛しさで破裂しそうだ
メリー・メリー・ドンストップ
彼女の言い訳という名の呪文
魔法はいつだって底なしに穢れている
今夜の祈りは聞かないでいて
やっぱりそんなふうにきみは泣く
ああいかれた悲しみよ
交わったはずなのに変わってゆく
ぼくの嫌いな考え
ごめんねも忘れてしまったときみは泣く
それでもあなたの腕はきらきらとまるで何も知らないように輝く
ねえってほら聞こえてるんでしょ?
そうやって泣き出すこともぼくは知らない
なあそれならいっそ二人で心中しようか
おまえとなら薔薇の花だって見てやったのに
朝のバターをぐるぐるかき混ぜて言葉を作る
もう戻れないところまで走ってたどり着いたというのに
ああ愛しいニルバーナよ
傍にいなくてもいいからどうぞお幸せに
それではどうぞよい喜劇をご覧下さい
陳腐で淫靡なセックスを
ぼくのお腹がしくしくと泣くものですから
きみが死んだらぼくを添えてあげますね
どうかその涙をふいて、ぼくに跪かせて
その手はあまりに汚れをしらないものですから
ピリオドを告げる鐘がなったのです
カメレオンになれたらいいのに
有り余る幸福なら分けてあげる
きみと世界に二人ぼっち
不釣り合いなまでのしろさが眼に痛くて
どうしてまたそんな笑みを見せるんですか
煙草の煙に隠れてしまえばいい


そんな些細なものに捕まらないでよ
360°歪で、それでもなお私だけが美しいと感じている
つたない指先があふれる蜜と純情
毒されたふりをする
いつかこの桃色を忘れる日が来たとして、それでも私は愛を誓うだろう
その華奢な髪飾り
すべてを忘れても愛おしむ心臓に名前をつけて
ちいさな祈りでさえ秘め事
あなたの愛を指折り数えて
指を切ってしまえばもう会えないと知っている
あおぞらをしらない男と厳かな葬儀
乗っ取った心臓はもういらない
濡れるてのひらで押し付けたのは偽悪かまぼろしか
キスのあとの然様ならは自分から告げよう
ドラマのような恋だったはずなのにいつのまにか幻想
世界が終わる五秒前の殺戮について貴方はどう思いますか?
いらないと叫んだゆびさき
ねえ愛していると言っているのにどうして苦しめるの
小鳥に恋をしたのは食べたかったからじゃないよ
くすぶる世界できみだけが輝いているという事実について
うそを押し付けたのはまぎれもなくわたしのほう
あなたの舌が這ったところから可笑しくなった
ふたりをつなげる未来もなにも捨ててしまおうよ
帰り道のぬくもりは蘇らない
いつだって残像だったんだよ(きこえないきこえないきこえない)
のばした指先で、ねえ、訴えて
くちびるからピンク色に毒してしまおうか
花が咲く思考回路であなたとベッドイン
うつくしさもなにもかも奪ってしまいたいんだ
もうそろそろくちびるを離す頃合かもしれない
あなたの赤い花が散る瞬間をいつまでも眺めて
二人で手をつないでこの迷路で永遠に迷っていようよ
わたしには似合わないと知っているんだもの
ながれてゆく液体があなたの好きな色だと知っている
届かないと分かっているから、だから愛している
鳥篭で性交
流れて流れて行き着く先は地獄でも楽園でも天国でもなくあなたの場所
手を伸ばすことを躊躇うだなんてどうかしている
朽ちゆく世界でどうか貴方だけはまぼろしにならぬようにと
何度だって咲かせてあげるから、涙を落とすのはどうか終わりに
キスで殺して、愛して、抱きしめて
汚れた白い部屋で蹲って泣いている
すべてが崩れ落ちた瞬間それでも傍にいると誓ったはずなのに
時折聞こえてくる叫びには耳を閉ざしてしまえばいい
貴方の幸福のための、誰かの絶望(決してイコールにはならないそれら)
汚れた指先拭って、また汚す
これが夕焼け、或いは貴方の大好きな色であればどんなに救われたか
つないだゆびさきから溢れる愛をすべて捧げる
どんなにちいさな細胞だって貴方に愛されることを望んでいる
傷つけることなんて知らないんだ
暗い闇のなかだってやさしかった
触れる指先の震えがなによりも愛おしかった
いつまでも覚えていて、子供のように泣き出しそうな声で呟いた
ジレンマのなかできみを愛するよ
隠していたはずの傷を晒してあなたに抱きついた
もうあの音は聞こえない
抱き合って泣きあって苦しくてさようならは近くて遠くて
これでゆめもまぼろしも切望も終わりだね
望んだくちびるを欲する先にあるものがひどく怖くて
泣きそうな瞳に伸びる手
寸分違わぬ愚か者
まるでそれがすべてのような錯覚に陥って(種明かしはまだ)
騙されたのも生かされたのも結末は同じ
知らないふりをしたのはきみのほうだ
泣いて許されるべき存在であるとの主張は認めません
kissing killing for you.
つたないばらいろとその後
やさしい捕らえ方
切り刻んだ実情と目隠しで覆うくちびる
啄ばむような恋を知らない